交響曲第7番 2

ベートーヴェンは耳が聞こえない作曲家として、知らない
人はいない有名人ですが、実は20代から難聴が始まって
いたのだそうです。

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この曲を書いた時、ベートーヴェンは42才で難聴はかなり
進んでいたのですが、この曲にその絶望感はありません。

一般的に、交響曲第6番「田園」を作曲した頃には、かなり
重症で、彼は自殺を考えたとも言われています。
そのためか、彼は自然から(自分の外から)力を得ようとして
いたのかも知れません。田園は全ての交響曲の中で最もパワー
ダウンしている様に思え、実はあまり好きではありません。

ところが、その次に作曲されたこの7番の第二楽章は、まるで
絶望の後再び生きるエネルギーが甦って来る、そんな青い炎の
様な生命力を感じます。

若い頃の様な、無謀な激しさや刺々しさが徐々に消えていき
モーツァルトから離れ、彼独自の生き方、哲学を音で表現して
いるのです。モーツァルトが純粋音楽であったのに対し、彼は
音で哲学を表現した、初めての人なのです。

人間の最後の課題は、肉体の克服なのかも知れません。
ベートーヴェンは生きる力であったに違いない音楽を取り上げ
られ、しかし自らの中に聞こえる音楽で難聴を克服したのです。

交響曲第7番には、演奏活動が出来なくなっても、作曲家と
して音楽と共に生きて行く覚悟と、そして体をむしばむ病
からの「精神的解放」を感じる事が出来るんです。

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